古川蘇杏会会長よりご挨拶(2012.1.30)

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蘇杏会の再生

蘇杏会会長  古川 潮 (昭和29年卒)

蘇杏会(同窓会熊本県支部)がいつ創設されたか今はもう知る人はいません。蘇杏会という名称と蘇杏会会長は県薬剤師会会長が務めることになっているという伝承だけが伝えられる実体のない組織が細々と命脈を保ってきました。昭和59年に開催された後、冬眠に入り、眠りを覚ましたのが平成6年の事です。ところが、県薬剤師会会長が同窓生ではなくなったために、会長不在で、平成8年を最後に再び長い休眠に入り、漸く目を開けたのが今年、15年ぶりのことです。蘇杏会再興準備委員会を組織し、立ち上げを推進してくれたのは田代同窓会会長です。しかし、蘇杏会開催当日の準備は、まだ会長候補に過ぎなかった私に委ねられ、些か当惑しながら策定した基本的プランに沿って綿密な実働プランを練り上げ、実行に移してくれたのは入江教授で、大學の全面的な協力がなければ蘇杏会を開催する事はできませんでした。ご多忙なこの時期での学内開催は、迷惑以外の何物でもなかった事と思われます。心から厚く厚く御礼申し上げます。

そもそも、同窓会本来の役割は、今の言葉で言えば、同窓生同士の、そして同窓生と大學の“絆“を図ることです。ところが、現在の同窓会本部は、総会が九州山口薬学大会の開催地で行われる関係上、地元に於ける同窓会本来の役割を全く担っておりません。そこに蘇杏会復活が望まれた所以があります。

さて、開催当日の参加者は、およそ180名。予想を大きく上回るものでした。一般に、同窓会の集まりといえば爺さんばかりという印象ですが、この日は女性より男性が僅かに多い程度で、おそらく前例がなく、驚くべき事です。若い世代の参加も多く、女性と若者に参加してもらう同窓会共通の難問が一挙に解決された思いです。

総会は、田中同窓会副会長(昭和47年卒)を議長に、飛野氏(昭和48年卒)の司会のもと、会長選出、古庄氏(薬専、昭和26年卒)の蘇杏会に関する過去の記憶と会計報告が行われて無事終了しました。

特別講演(座長:古川)は、“熊薬の新たな発展をめざして”と題して、大塚薬学学部長によって行われ、新しい研究教育体制として設置された育薬フロンティアセンター、創薬研究センター、薬用資源エコフロンティアセンター構想についてご説明を頂き、最後に、現在研究されている、細胞内伝達物質として生体機能の発現に重要な役割を果しているイノシトールリン酸について、興味深いお話を伺いました。大塚先生は、3年後に熊薬が担当する日本薬学会年会開催の重責を担っておられます。

懇親会は、開催に先立って、熊薬アンサンブルによる2曲が演奏された後、フリュート合奏も行われました。予定されていた1人が欠けたため、急遽、甲斐教授が駆りだされるハプニングがありましたが、甲斐先生は見事な独奏も披露され、あの大きな図体が少々照れながら演奏される姿は初々しい(?)ものでした。総会に引き続いて飛野氏の司会のもと、古川会長の挨拶、30分後には景品抽選が行われ、和気藹々のもとおよそ20名の当選者が決定。景品の1等賞は8500円相当とのことでした。最後に、アンサンブルの伴奏で逍遙歌を全員で合唱して大好評裏に散会となりました。

予想を大きく超える参加者があった原因として、第1に学内で開催したこと、第2に各学年2名の学年幹事のご尽力を得たことの2点が推測されます。事実、学年幹事は、71名が参加されています。学内で開催すれば、しかし、先生方に多大の負担と犠牲を強いることを目の当たりにする時、学内での開催は極力遠慮しなければならない事を痛切に感じたのは私だけではありません。今後どうしたらよいか、蘇杏会のあるべき姿を含めて熟慮しなければならないと考えています。

再生とは、単に元の姿を再現することではなく、新しい姿に生まれ変わる絶好の機会でもあります。想いを共有し、発想を転換して活力ある再生を果したいものです。

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